甲状腺ガン救援キャンペーン(前号の続き)

ストッププルトニウム神奈川連絡会 佐藤一子


 チェルノブイリ原発事故から11年目の4月26日、ベラルーシの子ども5人と医師・母親代表を神奈川に招き講演会を開催した。

 私たちの会は日本全国の問題、プルトニウム利用政策の転換に向けて『もんじゅの稼働停止』、全国一の核燃料輸送地の神奈川県民として『核燃料輸送の情報公開と防災対策の充実』を中心に運動を進めており、この間チェルノブイリの子どもたちの救援には直接関わっては来なかった。

 「子ども基金」からの呼び掛けを受け、チェルノブイリの子どもたちを呼ぶ会・横浜とも協力し、実行委員会を作った。少しでも多くの救援カンパをと、神奈川平和運動センター(市民団体と自治労神奈川県本部、神奈川県高等学校教職員、全水道神奈川県支部で構成している連絡会)にも賛同いただいた。

 講演会は会場参加者200名、47団体と個人102名の賛同を得、40万円のカンパをお渡しすることができた。5人の子どもたちは講演会で『日本で一番印象に残るのは広島・長崎。原爆の被害を受けながら町も立派になり、人々も元気に生きているから、僕たちも元気に生きていける希望が見えた』と笑顔をみせて語った。

 一番嬉しいのは?の会場からの質問に『お母さんの笑顔が一番嬉しい。お母さんが涙を流さないように努力をしたい。皆さんも笑ってください』と答える。わずか11歳から14歳の子どもたちが自分がガンと知りながら、希望と笑顔を見せて語った言葉は私たちに大きな感動を与え、今後も何等かで救援活動に関わっていく決意を人々の胸に残した。

 この子たちが元気に大人になることを祈りたい。夜の交流会は、キーボードで合唱してとても楽しい会となった。

 原子力発電所を52基持つ日本、そして全国一の核燃料輸送地神奈川で、再びチェルノブイリの悲劇を繰り返さないよう、子どもたちに未来をと願い、今後も活動を続けていきたい。


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