チェルノブイリ原子力発電所で事故が発生してから、もう12年の歳月が過ぎてしまいました。私たち自身も、あの史上最悪の原発事故の記憶が薄れつつあります。しかし、現地では放射能汚染による被害が拡大し続けています。とりわけ子どもたちへの被害はいたましく、甲状腺ガンの激増(2005年頃ピ−クを迎えると言われている)という現実の中で、命と健康が脅かされています。このような大変厳しい現実を訴えるため、昨年に引き続き、長岡市でチェルノブイリ12周年救援コンサートを行ないました。 コンサート当日まで入場者の事前集約がまったく進んでいなかったため非常に不安でした。しかし、開演30分前の開場から、さまざまな年代層の入場者が訪れ、立ち見も出る状況となり胸をなでおろしました(事務局把握入場者数410名)。これは、事前のマスコミ報道により、多くの県民が関心を持っていたのだと分析しています。 内容は二部構成。一部は広河隆一さんから、原発事故後12年が経過しようとしている現在、小児甲状腺ガンが激増しているにもかかわらず、世界はこの現実を忘れつつあることと、今こそ国際的な支援が必要なのだということをスライドを使ってお話いただきました。二部は、そのように非常に困難な状況におかれても、「希望」を絶えず持ち続けながら懸命に生きている「チェルボナ・カリーナ」から歌と踊りを披露してもらいました。 来場者アンケ−トの中には、驚きと感動のメッセ−ジが多く寄せられました。また、医療救援カンパ箱の中には、千円札はもちろんのこと一万円札も入っておりました。これは、来場者が広河隆一さんのスライドを使った現状報告に驚き、そのような状況でもに懸命に生きようとするチェルボナ・カリーナの歌と踊りに感激した結果だと思います。 なお、翌日の4月8日には長岡市内の小・中学校の訪問も実現し、同世代の子どもたちに命の尊さを考えてもらう良い機会にったと自負しております。また、「草の根国際交流」ができたことは、それぞれの子どもたちにとって一生の思い出となることでしょう。 最後になりますが、皆様方のご支援・ご協力により12周年コンサートが成功裡に終えることができました。大変ありがとうございました。
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