【向井さんには、ベラルーシでの交流会のあと、ウクライナのサナトリウム「南」にも訪問していただきました。】 上手く授業が出来るだろうか、よろこんでもらえるだろうか、子どもたちと仲良く出来るだろうか。いろんなことが気になっていた。「病気の子ども」ということにプレッシャーを感じていたのかもしれない。「希望21」に到着して熱烈な歓迎をうけ、ちょっと安心した。予想以上に元気な子どもたちを見て、もう満足した気分になっていた。整った設備、豊かな食事、親切な職員、かわいい子どもたち。帰りたくないくらい楽しかった。だんだんと子どもたちともうちとけていった。子どもたちはみんな日本人にすごくよくしてくれた。荷物を持ってくれたりして、立場が逆のように感じることもしばしばあった。子どもたちの優しさに触れることが出来たのはうれしかった。たくさんのことを与えてくれた子どもたちは最後の日にありがとうと言ってくれて、来て良かったと思った。 今回「元気フェスタ」に参加したことで、チェルノブイリの影響を受けた子どもがあれだけ多くいるのだということを強く実感した。日本で普通に生活していればチェルノブイリのことを知る機会はほとんどない。日本の子どもにとって「希望21」の子どもたちのことは想像もつかないだろう。同じ年頃の子どもがあまりにも違う環境で暮らしていることを知ったのは、私にとってショックな出来事だった。病気の子どもたちのこと、日本の高校生のこと、国や社会のことなど様々なことを考えるきっかけとなった今回の経験は本当に良かったと思う。同時にこのことを多くの人に伝えていこうと思う。 |