広河隆一講演会

「希望21」でこの夏行なった特別保養の報告会から、質問に答えて


<日本の救援団体の連帯について>

 日本の中では、現地の地域別に根差した救援運動があります。子ども基金は、地域の限定をせずに救援を行なっています。支援対象は主に各地の救援団体で、今のところ対象を子どもに限定しています。日本の各地にチェルノブイリの救援団体がありますが、それぞれの地域で、それぞれの特徴を持って活動しています。

 われわれのように現地での保養を行なっている団体、日本へ子どもを呼んで保養させている団体、医療的な支援に重点を置いた団体。それぞれ自分でやれる範囲でやっています。

 子ども基金には支部、姉妹団体があります。催しがあれば一緒に行ない、募 金が集まったら子ども基金を通じて現地へ送ります。

 国別に言いますと、ドイツの中で、ドイツのいくつかの救援団体が集まって会合を開いたという話は聞きますが、国を越えたネットワークはできていません。子ども基金もインターネットでホームページを持っています。これはボランティアの方が作ってくれています。事務局ではホームページを見る余裕がなかなかない。そういう面で手伝ってくださる方がいたらありがたいです。ベラルーシ・ウクライナでも今はかなりパソコンも普及していますから、ネットワークが本当に必要なら、かなりできるんじゃないかと思います。

 また、日本から薬を運ぶより、ドイツで薬を買って、トラックで乗り付けた方が安いんじゃないかと考えて、行なったこともあります。ドイツの救援団体に依頼して必要な薬を病院に届けてもらいました。そういう形での協力関係を作ったことはあります。しかし、輸送の責任問題など、難しい面もありネットワークは今後の課題かと思います。


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