里子からの手紙
「甲状腺手術後の困窮家庭の子どもの里親制度」への支援を、救援コンサートの中でも、広河隆一が何度も訴えました。救援団体から「この子を助けてほしい」と訴えられたとき、現在は、より緊急度の高い子を先に先にと決定していくため、個々の条件の差はありますが、たとえば両親ともが働いているような子どもの場合は、対象から外して片親の子、親が障害者で働けない家庭の子を優先させています。なんとも力不足なのですが、それでも、里親にと手をあげてくださる方々も次第に多くなってきています。
里親制度は、月々50$(約6000円程度)を、最低2年間支援を続けることをお約束いただき、薬代・生活費にさえ困っているひとりの子どもを支える制度です。
この里親制度に興味がある方は、ぜひ事務局までご連絡ください。 |
アンナより里親S.O.さんへ
私と家族皆、感謝しています。貴女の支援で私達はとても助かっています。
私と家族について少しお話しします。私は10年生で、2月に16才になりました。沢山の友達がいて、強い友情で結ばれています。
私のママとパパは働いていません。ママは視聴障害第・種で、パパも第・種です。姉と兄がいますが、かなり以前に結婚しているのでママとパパだけと暮らしています。
2年前に手術をし、甲状腺を切除しました。私も家族も、誰もこんなことは予想していませんでした。退院した後ママが”チェルノブイリのサイン”に行き、そこで会員にしてもらいました。
お返事待ってます。もう一度ご支援に感謝します。
アナトーリイより里親T.Y.さんへ
ぼくはアナトーリイ、チェルノブイリ事故の被災者です。あなたがたに大きな尊敬をもってこの手紙を書いています。先日あなたの手紙を受け取りましたが、手紙を通してあなたと知り合えたことがとてもうれしいです。
ぼくのことを少し書きます。ぼくは4月に16歳になります。10年生で、両親とくらしています。兄弟が二人います。ぼくたちはジトーミル州に住んでいます。ここは見事なポレーシェ(※ベラルーシ南部、ウクライナ北部、ロシア西部にわたる湿原地帯)で、きのこやいちご類がたくさんあり、とても美しい自然があります。しかし、このポレーシェはチェルノブイリの恐ろしい不幸にみまわれました。
チェルノブイリの事故は、ぼくをも避けて通ってはくれませんでした。ぼくは、ほかの皆と同じように、かけまわり、遊んでいました。病気だなんて思いませんでした。医療検診のとき、ぼくは「甲状腺疾患」という恐ろしい診断を下されました。手術のため、すぐキエフに送られました。先生は可能なことはすべて行い、手術をしてくれました。
ぼくは甲状腺を除去されました。手術後は健康状態が悪化し、ほとんど学校に行ってません。ヒロシマやナガサキの多くの人々のように、ぼくは核の災難を自分の身に感じています。ぼくは交際好きなので、あなたと文通するのがとても楽しみです。ぼくは、サッカー、魚つり、ホッケーが好きです。
あなたと知り合えてとてもうれしいです。ぼくたちの文通がこれからも続きますように。
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