リハビリセンターが本格オープン


ニュースでも報告してまいりましたが、昨年秋から始まったリハビリセンターの改修工事が終了し、10月に本格的にオープンしました。

オープニングの式典には「チェルノブイリ子ども基金」の代表として佐々木真理さんが参加しました。佐々木さんは、今までにボランティアでウクライナとベラルーシのサナトリウムに訪問し、少林寺拳法、マッサージの先生として子どもたちの精神的リハビリのために力になっていただきました。約3か月間キエフに滞在し、リハビリセンターの立ち上げに協力していただきました。

10月9日「リハビリセンター」のオープン式典がありました。


日本センターの宿泊施設

プリピャチ避難民を会員にもつ救援団体「チェルノブイリ家族の救援」は、日本の「チェルノブイリ子ども基金」とドイツの複数の救援団体の援助により、「リハビリセンター」を開設しました。式典には、在キエフ日本大使館職員、ドイツ大使館職員、ウクライナ政府の職員、被災した子どもたちが手術や検査を受ける病院の医師、報道関係者、センターの職員など約40人が集まりました。「チェルノブイリ子ども基金」からは代表広河氏の代理として佐々木真理が参加しました。「チェルボナ・カリーナ」の子どもたちの小さなコンサートもあり、この様子は翌日、ウクライナ・テレビのニュースでも放映されました

このセンターは、キエフの中心からドニエプル川を隔て地下鉄とバスで約30分のところに位置するトロイシェナ地区にあります。ここはチェルノブイリ原発のあったプリピャチという町から避難してきた人々が多く住む地区です。

センターには次のような施設があり、現在甲状腺手術後の子どもたちや避難民の子どもたちが利用しています。

○医療センター(超音波診断器、心電図検査器、胃カメラ、歯科、薬局)
○裁縫教室(刺繍、洋裁、ビーズ、編み物)
○絵画教室
○「チェルボナ・カリーナ」練習ホール
○「チェルノブイリ子ども基金キエフ事務所」(日本センター)
  ・日本語教室
  ・コンピュータ教室
  ・遠方から検査に来る子どものための宿泊室2部屋

キエフ事務所で働いているのは代表のサスノフスカヤ・ガリーナ、日本語教室担当のアサドチフ・オクサーナ、そして佐々木真理の3人です。甲状腺手術後の子どもたちを会員に持つ「チェルノブイリ子ども基金キエフ事務所」では、子どもたちの健康状態を把握するために病院の医師たちと密接に連絡を取り合っています。また家庭の状況なども詳しく調査し、真に援助の必要な子どもを見つけ出せるように努めています。

午前中は、医療センターに検査に訪れる人や、リハビリセンターを見学に訪れる人がいます。そして午後になると学校を終えた子どもたちがそれぞれの教室にやってきて、にぎやかな声が聞かれるようになります。  (キエフ 佐々木真理)


10/9オープニング。中央が佐々木真理さん。
その右が「チェルノブイリの家族の救援」代表バツーラ氏。

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