奨学生からの手紙


K・エレーナ(ベラルーシ・国立ミンスク言語大学 20歳)

 お元気でいらっしゃいますか。私たちの困難な状況を見放すことなくご配慮くださり、本当に必要な援助をしてくださり、皆様の支援に心から感謝しています。

 晴れよりも雨の日が多く、あまり天候に恵まれなかった夏の2ヵ月がもう終わりました。やっと期末試験を終え、気づいた時にはすでに夏休みが半分終わってしまい残念です。試験は「優秀」の成績をもらい、とても嬉しいです。試験期間中は不安と緊張の時期ですが、成績表にいい点数が並んでいると、いい気分です。

 夏の間はずっと祖母と過ごしました。彼女は村に住んでおり、誰も相手にする人がいないので、私はできる限り訪ねる事にしています。村には川・森・きのこ・イチゴ・お花がすぐ近くにあり、とても素晴らしいです。どんなに暑い日でも、川に行って泳げばすぐ気持ちよくなります。町では猛暑と、車のエンジン音で最悪です。私の両親と姉はミンスクに残りました。両親は工場で働いていて、殆ど休みがないので祖母に会いに行く機会もないのです。父は新しい職場で働き始め数ヵ月が過ぎました。実は以前の仕事は健康によくなかったため珪肺炎(鉱物の粉・埃などを多量に吸い込んだために起こす慢性の気管支炎)の第1段階になり、体の一部に少し障害を負ってしまいました。現在は同じ工場内ですが、もう少し危険ではない仕事に就いています。もちろんお給料は減りましたが、健康のほうが大切です。健康はお金では買えないものですから。母の健康もいい状態とはいえません。頻繁に頭痛と、高血圧に悩まされています。母も工場で働いているのですが、大変です。でも生活があるので仕方がありません。どんなに大変でも、弱音を吐かないでいれば、きっと状況はよくなると願っています。

 私は去年2回、今年は6月に第一病院で検査を受けました。以前は自分の健康にそれほど気を使っていませんでしたが、大人になった今では可能なかぎりお医者様のところに足を運んでいます。病院では甲状腺の超音波診断を受け、6月には甲状腺のホルモン検査を受けましたが、嬉しいことに結果は良好でした。こんな幸せな気分で夏休みが始まりました。次回は冬に診察に来るように言われていますが、きっと診断結果は大丈夫だと信じています。

 困難な状況にいる私たちを忘れずにいてくださり、本当にありがとうございます。皆様のご多幸をお祈りいたします。

A・アレーシャ(ベラルーシ・ミンスク行政大学法学部 20歳)

 今学期の試験は優の成績でパスしました。今は実習中ですが、終わる頃には夏休みは最後の一ヵ月を残すのみです。この一ヵ月を休息のために使おうと準備しています。というのも、この夏休みは大学卒業前の最後の休みなのです。来年は私にとって、とても重要で大変な年になりそうなのです。少なくとも私の将来の職業と関係のある、今後の運命が決まると言えます。簡単な面接テストや試験だけでなく、国家試験にも合格しなければなりません。その他、卒論執筆前の実習を行って、卒論の公開審査にパスしなければなりません。最後に、一番重要なことがあります。卒業後の仕事探しです。学業でどんなに「優」の成績を修めても、大変な困難でしょう。仕事に就き経験を重ねていくことが重要な意義を持っているのに、残念ながら大変な職業難なのです。

 健康状態はあいかわらずです。毎年行われている検査を最近受けましたが、私の健康状態は悪い方へは進んでいませんでした。ただ心臓に影響するということで、この夏のL-チロキシン(甲状腺手術後に必要なホルモン剤)の量が少し減らされたので、暑さがこたえます。私を支援し援助してくださっていることに大変感謝しています。

奨学金制度 2001年1月から開始した甲状腺手術後の青少年のための奨学金制度。甲状腺手術後、重い病気を抱えながら、経済状況が厳しいため勉強の継続が困難な学生1人につき月50ドルを支援しています(奨学金は奨学生基金によって支えています)。

 


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