神奈川馬の道ネットワーク研究会のこれまでの主な活動の記録を紹介する。
●結成----2006年6月16日
神奈川馬の道ネットワーク研究会は、高野孟(ジャーナリスト、乗馬ライフコラムニスト)と須江隆三(乗馬クラブ・ クリエ三浦代表)の呼びかけにより、2006年6月16日、神奈川県民センター306号室で準備会を開き、それをそのまま結成総会に切り替えてその場で発 足した。
会では、次の議事を採り上げた。
(1)会合の趣旨とここに至るまでの経過の報告………………高野孟
(2)これまでのクリエ三浦の取り組みと県下の動き…………須江隆三
(3)意見交換(全員)
(4)今後の方針と計画
(i) 開成町馬上弓くらべスクーリング大会(6月18日)
(ii) 茅ヶ崎海岸「ほのぼのビーチフェスティバル」参加(7月31日)
(iii) 各ゾーンのルート調査・踏査・試乗
(iv) 会員の拡充と提携先の可能性
(v) 県庁および市町村との連携
(vi) 定期会合の開催と結成のタイミング
(vii) 将来のNPO化への準備
(5)世話人の選出と当面の事務体制
この会には次の方々が出席した。
《個人正会員》
碓井進 (社)神奈川県馬術協会会長/(財)神奈川県体育協会副会長《サポーター会員》
牧島功 神奈川県議会議長
《オブザーバー会員》
坂井雅幸 神奈川県県民総務課・NPO推進室室長
志村健一 神奈川県県民総務課・NPO推進室主幹
久住剛 神奈川県総務部知事室主幹
井上憲司 神奈川県県土整備部都市整備公園課技監
↓研究会設立を報じた神奈川新聞05年7月18日付の記事
●開成町馬上弓くらべスクーリング大会を開催----2006年6月18日
当会会員の高橋行雄サドルバック代表は、かねてより小田原城跡内で地元市当局や商店街などの協力を得て、子ども流 鏑馬大会を催してきたが、当会としても馬事文化普及のため県内各地でこのような催しを行って、行政当局や地元住民に当会の活動への理解を得る機会にしよう ということで、6月18日(土)に開成町の水辺スポーツ公園でこれを開催した。同町は毎年この時期に「あじさい祭」という一大観光イベントを実施してお り、それをさらに盛り上げる企画として町長さんのお声掛かりで“馬”という要素を付け加えることになった。当日は29人の競技者が参加し、当研究会会員の 多くも参観した。また神奈川県歩け歩け協会の会員270人余りもこれに参加した。
開催主旨、実施要項、当日日程は次の通り。
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第1回開成町馬上弓くらべスクーリング大会開催案
2005年6月18日(土)雨天決行、開成水辺スポーツ公園
日本和式馬術研究協会 小田原研究会/サドルバック牧場
〒250-0025 小田原市江之浦415
TEL 0465-29-0830 FAX 0465-29-0414
http://www.saddle-back.com
《開催主旨》
本大会は、日本和式馬術研究協会が「馬上弓くらべ」(所謂、流鏑馬)という名のもとに、和式馬術や和種馬を通じた 日本文化、中世以降に武士により武芸鍛錬のために行われてきた騎射技法を復元し、神事や流派にとらわれない競技として研究、且つその技術向上と普及(ス クール及び競技会の開催)を図っている活動を、より多くの方々へご案内、理解を深めて頂くと同時に、この大会を開成町において定期開催化することにより、 参加選手をはじめ、その他の観客動員を含む観光的意味合いとしての地域活性化を目的とする。
また、当地開成町の歴史的背景に残るその昔からの馬の文化や、いつ久しい農作業や幼い頃の親しみと共に思い出とし て残る農耕馬など、それぞれの時代の大きな原動力として活躍していたこれら「在来馬の復活、活用、癒しの再現」を念頭に置きつつ、日本を代表する富士山を 背景とした当水辺スポーツ公園において、中世文化と「人馬一体」の勇ましさと癒しの再現を目指し「人と馬、美しき日本の風景の里」として開成町のイメージ を創ろうとするものである。
《実施要領》
日時(案):2005年6月18日(土)雨天決行 10:00〜15:30(終了予定)
場所 :開成水辺スポーツ公園
主催 :日本和式馬術研究協会 小田原研究会(サドルバック牧場)
協力 :日本和式馬術研究協会
甲州流和式馬術探究会(紅葉台木曽馬牧場)
清水主水騎馬文化研究会
協賛・協力:開成町、神奈川県足柄上郡行政センター、開成町商店商工会、地域企業各社
内容 :初心者及び一般のスクーリングと馬上弓くらべ競技
体験乗馬及び馬とのふれあい
参加定員 :25名(競技参加者)
参加費 :12000円(弁当、保険料を含む)
参加申込、お問い合わせは、サドルバック牧場 0465-29-0830
《タイムスケジュール》
9:00 参加者現地集合、競技者受付開始、各自和装に着替え
9:30 開会式、スケジュール・競技説明、馬装・下乗り
10:00 スクーリング講習及び実施練習(平行して体験乗馬、馬とのふれあいコーナー開催)
12:00 休憩・昼食
13:00 子供による時代寸劇(予定)
13:15 和式馬術の模範演技
13:30 第1競技開始
14:30 第2競技開始
15:30 閉会式、後片づけ・解散
《競技規則》……省略
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●茅ヶ崎・ほのぼのビーチフェスティバル----2005年7月31日
湘南海岸を本拠とするサーファーたちのグループが中心になった「理想的な海浜をめざすほのぼのビーチフェスティバ ル実行委員会」は、行政とも協力して毎年夏に茅ヶ崎ヘッドランドビーチで「ほのぼのビーチフェスティバル」を開催し、海岸清掃活動、カヌー体験、ボード教 室、ビーチサンダル跳ばし世界選手権大会、ステージ上での環境問題トークやコンサートなどを繰り広げてきた。7月31日(日)に行われた今年のフェスティ バルには当研究会も初めて参加し、クリエ三浦から馬4頭を出動させ、海岸清掃(馬に麻袋を背負わせて拾ったゴミを集める)、子供や障害者を対象とする引き 馬による体験乗馬を実施し、約70人が馬と触れあった。
また、10:00からのフェスティバル開会に先立って7:30〜9:30、当会会員4名で茅ヶ崎海岸から江ノ島付 近までの砂浜を騎乗した。現在、茅ヶ崎から江ノ島にかけての砂浜と松林の間にはサイクリングロードが設けられているが、一部は海岸の浸食によって崩れてい る。当会としては、このサイクリングロードに平行して「馬の道」を作り(と言っても舗装は必要ないのでルートを決めて踏み固めるだけだが)、それと併せて サイクリングロードの補修をすべきことを列席の茅ヶ崎市長や県関係者に要望した。また、ヘッドランドビーチ近くにある県営の青少年キャンプ場と付設の公園 がほとんど利用されずに一部は荒れたままになっているので、この施設を馬のトレッキング基地としても活用できるようにすべきことについても同様に要望し た。
↓ほのぼのフェスティバルの様子を伝えた『神奈川新聞』8月1日付の記事
●第2回会合----2005年8月18日
第2回会合は2005年8月18日(木)18:00より乗馬クラブ・クリエ三浦で野外バーベキューパーティを兼ね
て開催され、第1回以降の活動を報告し合い、秋以降の活動の進め方について話し合った。
■参加者(順不同、敬称略)
《会員》 高野孟、須江隆三、増井光子、清水唯弘
《新会員》 篠永麻美(グリーンフィールド会員)、坂口昇(イネッツ・ ツー代表取締役)、宮田間勉(イネッツ・ツー社員)
《サポーター》 牧島功
《オブザーバー》井上憲司
なお会合に先立って同日14:00から17:00、クリエ三浦海岸トレッキングファームを起点に武山、砲台山を結ぶ山岳コースの試乗を行った。これには
高野、須江、増井、中馬昌平、兵藤哲夫の各会員が参加した。中馬、兵藤は所用のためトレッキングのみで会合には欠席した。
■議題と主な討論内容
(1)開成町「歩け歩け・馬上弓くらべ大会」
6月18日に開成町で行われた「歩け歩け・馬上弓くらべ大会」は、清水会員のコーディネート、高橋行雄会員の実施担当により馬とのふれあい体験、和式馬
術の模範演技のあと29人が出場して弓くらべ競技が行われ、地元の方々のほか神奈川県歩け歩け協会の約280人が大いに楽しんで成功裏に終わった。この催
しは、従来は、町主催の「あじさい祭」イベントに神奈川県歩け歩け協会が参加して「歩け歩け大会」を行っていたものだが、今回初めて当研究会が関わって併
せて「馬上弓くらべ大会」を行うことになり、歩け歩けと当研究会の合同
イベントとして「あじさい祭」の1週間後に設定された。が、好評だったので、町長より「来年はあじさい祭の当日にやりたい」旨すでに申し入れが届いている
ので、来年度の当研究会の事業に組み入れることとする。
(2)茅ヶ崎海岸「ほのぼのビーチフェスティバル」
7月31日に茅ヶ崎海岸で行われた「ほのぼのビーチフェスティバル」に、須江会員がクリエ三浦より馬4頭を出動させ、茅ヶ崎から江ノ島方面への約2時間
のトレッキング、障害者4名を含む67人の引き馬体験(障害者については太田恵美子会員とRDAスタッフが協力)、海岸清掃活動への馬による参加を行い、
数千人の参加者はじめ市長、地元議員らにも大いに好評を得た。この催しは、15年前に湘南海岸と豪州のゴールドビーチが“姉妹ビーチ”関係を結んだことを
機に環境問題、海岸浸食問題に熱心な地元サーファー団体を中心に始まって毎年行われているもので、今回初めて馬が参加して花を添えた。市長からも「来年も
是非」との要請もあったので、今後、海岸沿いの「サイクリングロード」の一部が海岸浸食で崩れているのを「サイクリング&ホーストレッキングロード」とし
て修復していくこと、ほとんど使われていない「青少年キャンプ場」を湘南海岸および相模川河川敷へのホーストレッキング基地として活用していくことなどに
ついて、茅ヶ崎市などと相談を重ねていくことにしたい。
(3)「馬車道」復活計画
横浜市中心部に「馬車道」の地名だけでなく馬車時代の水飲み場などの遺構も残っており、地元でもこの地名を活かした商店街活性化を進めようとする意欲が
強い。そこで、ここで日常的に馬車を走らせて横浜市民に馬と親しんで貰うようにしたいというのがそもそもの須江会員の提案で、同会員はすでに横浜市文化芸
術都市創造事業部の川口良一部長とも接触を始めている。そこで、「馬車とはどういうものか」を勉強するため、7月7日、高野、須江、牧島が連れ立って大井
競馬場で誘導馬の管理、12人乗り馬車によるウェディングなどを担当しているほか大井・川崎両競馬場でグッズ販売も(株)イネッツ・ツーの坂口昇(新会
員)を訪ね、馬車に試乗した。他方、牧島は、2008年主要国サミットの横浜誘致、09年の横浜開港150周年を一連のビッグイベントと捉えて横浜を盛り
上げていくための象徴的手段として馬車の導入・活用を図ろうとの観点から、すでに馬車道の踏査を実施し、中田市長に対しても働きかけを始めている。この計
画を当研究会のテーマとして取り上げて、須江、坂口、牧島を中心に具体化を進めることにする。
(4)「馬の道第3回目のイベント」の実施予定
開成町で好評を博した「馬上弓くらべ大会」を県内各地で開催して、勇壮な和式騎馬文化を紹介しつつ青少年や障害者に馬に親しむ機会を提供することは、本
研究会の活動を広く知らしめる上で有力な手段となる。そのため、1つには、中田順寿会員の提案により、今年11月5日に都筑区大棚の「都筑民家園」の敷地
でやぶさめ、障害者乗馬、健常者の引き馬を含めた市民のための馬と親しむイベントを第3回馬の道イベントとして実施し、牧島サポーターを通じて中田宏市長
にも列席を働きかけることにした。もう1つには、清水会員の提案により、来年のいずれかの時期に、金沢区八景島「海の公園」の砂浜と緑地を使って同様の大
会を実施することとする。
(5)会則案の了承
高野が会則案を提案し全員の了承を得たので、この日をもって発効したものとする。
(6)北海道「森林愛護騎馬隊」資料
増井会員より北海道の「森林愛護騎馬隊」についての資料が提供された(「資料」の項参照)。今後、神奈川
県でも同様の仕組みを作ることを考えて研究していきたい。
●横浜市民と馬とふれあう会----2005年11月5日]
[未完]