カウボーイ・ハットにバンダナは付き物で、どちらもかつての米国西部の過酷な牧童生活に欠かすことの出来ない実用的な生活具でした。
カウボーイ・ハットは、昔はテンガロン・ハットと呼ばれ、単に日差しを避けるだけでなく、雨の時には傘代わりになり、雪や嵐の時には帽子のつばを紐で縛って耳を覆う防寒具にもなりました。水を汲むバケツ代わりに使ったり、汗をかいた子馬を扇いでやったり、焚き火を起こす時に風を送るウチワのようにも使ったりもしました。
バンダナは、首周りを日差しや風から守るのが主な役目ですが、それ以外にも、汗をふくハンカチ、砂塵や埃や寒気から鼻と口を守るマスク、怪我をした時の包帯、物を吊す時の紐、合図の旗、馬を繋ぐ物がない時に脚を縛って遠くに行かないようにする紐……等々、万能目的に用いました。
単なるファッションではないということです。
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