アクサコブシナ・リハビリセンター・オープン ベラルーシの放射線医療センター<アクサコブシナ>にリハビリセンターが2001年11月12日に新しくスタートしました。病院に隣接した建物の8階の1フロアが子ども基金の支援により、コンピュータ室、視聴覚室、音楽室、図書室などを備えた、新しいリハビリセンターに生まれ変わりました。12月3日のオープニング式典に参加した佐々木真理さんからの報告です。 2001年12月3日、アクサコブシナでリハビリセンターのオープニング式典が行われました。ベラルーシの首都ミンスクから車で約30分、木々に囲まれた自然環境の中にこの病院はあります。この病院には、甲状腺手術後の子どもたちが検査入院のために定期的にやってくることから、チェルノブイリ子ども基金は以前より病院内のリハビリ室のためのコンピューターや備品などを支援してきました。今回は1フロアすべての改装費と家具購入費(机・椅子・棚)などを援助し、新たなリハビリセンターとしてオープンしました。現在のところ次のような活動が行われています。指導しているのは、協力してくれる芸術家たちや大学生のボランティアたちです。 ◇コンピューター教室 アクサコブシナの建物自体は、病院独特の冷たく堅い雰囲気を持っています。しかしこのリハビリセンターのドアを開けて一歩中に入ると,そこはまるで別世界のように明るく和やかな雰囲気が漂っていました。本当にそこが病院であることを忘れてしまいそうでした。 私が訪れた時には、子どもたちはそれぞれが自分の好きなことを自由にやっていました。コンピューターに向かう子ども、絵の具を使って絵を描く子ども、粘土で何かを作っている子どもなど、さまざまでした。部屋にはビデオがあり、子どもたちはこの日アニメ映画を観ていました。さらに卓球台もあり、男の子たちが白熱した試合をしていました。ベラルーシの芸術家よる陶芸教室や、俳優の協力による演劇教室も検討中とのことでした。部屋の中には日本から贈られた人形や小物がきれいに飾りつけられていました。また,子どもたちの作品(コンピューター・グラフィック、紙細工、粘土細工)などもたくさん飾ってありました。 「子どもたちはみんな、ここへ来ることをとても喜んでいて、今後は、日本から贈られた人形や着物を博物館のように展示したい」と担当のドロズド氏は話していました。 式典といっても特別堅苦しい雰囲気はなく、病院の医師や、招待された協力者、救援団体の代表者たちなどがそれぞれ紹介され、お祝いを述べました。チェルノブイリ子ども基金からは佐々木真理が出席しました。式典の中で、このセンターのために募金をしてくれた東京マイコープと聖ヨセフ女子学園への感謝状を受け取りました。子どもたちはシンセサイザーの演奏で歌を披露してくれました。ほかの子どもたちもそれぞれ作業しているところからこの様子を見ていました。 (佐々木真理) ※この建物の改修費の支援として、「東京マイコープ」から平和カンパを746,786円いただきました。また、備品の購入のために三重県のセントヨセフ女子学園から募金を850,000円いただきました。 (写真上:シンセサイザーの演奏でお祝い、中:子どもたちの作品、下:ベラルーシの新聞「共和国」にも報道されました)
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