里親のページ


ジュロービン(ベラルーシ)を訪問して
末澤恵美

去る9月、里子の住むベラルーシ・ゴメリ州のジュロービンへ行きました。ミンスクから片道3時間半を日帰りしたため4時間という短い滞在時間でしたが、お互いの笑顔を見て、手を握り合い、おしゃべりをし、言葉ではうまくいえない気持ちを伝えることができたと思います。

私の里子のイワン君は、お母さん、お姉さん、妹さんとの4人暮らしです。自宅のすぐ近くに学校があり、私を案内してくれましたが、治療を始めてから通学はできなくなったため、先生が週に何回か家に来て授業をしてくれているそうです。イワン君は勉強と音楽が好きで、ギターが得意です。私がふだん接する中学生よりも考え方は大人に感じますが、大好きなロック・グループについて語る彼の笑顔は15歳そのものでした。

5年ぶりに行ったミンスクは近代的なビルが増え、町並みがずいぶん変わっていました。ヴォルチコフ一家が住んでいるジュロービンのアパートの近くにもできたばかりの立派なスポーツ宮殿があり、日本でもめったにない素晴らしい施設がそろっていました。この地域はまた、チェルノブイリ事故の影響からある程度の復興を遂げたという認定(?)を受けて、最近学校の給食が有料になったそうです。

しかし、ヴォルチコフ家のような支援を必要とする家庭がまだまだ存在することを思うと、そうした現実と周辺の景色とのギャップがどんどん広がっているように思われました。ベラルーシに行く途中で訪れた旧ユーゴスラヴィアのクロアチアも、紛争終結から時間が経つにつれ復興資金が削られていく一方、まだ24万発の地雷が残っており、立ち入り禁止の看板をそちこちに残したまま観光化が進んでいる現状に不安を感じました。

しかし、イワン君の一家はとても仲がよく、笑いが絶えません。今回、イワン君の家族と学校の先生にお会いして、その優しさとイワン君を支える力強さを感じました。今度また会いに行くまで私も頑張らねばと逆に励まされた思いです。

〔編集部注 :末澤さんは平成国際大学の先生で、ロシア語を話されます。ご自分で手配され里子に会いに行かれました〕



<新規里子候補>

<ベラルーシ>

@男子(16歳)モーズィリ市:慢性組織球増殖症・播種性乾癬・アトピー性皮膚炎・慢性胃炎・臍部ヘルニア、肝臓と心臓の異常

A女子(16歳)ゴメリ市:甲状腺ガン

<ウクライナ>

@女子(7歳)スラヴチチ市:急性リンパ白血症。現在は小康状態。C型肝炎の治療中。母チェルノブイリ汚染地域出身、父プリピャチ出身。

現在上記の子どもたちが支援を待っています。
里親として最低2年間、1カ月50ドルプラス1割が経費。合計55ドルを支援していただきます。
詳しい資料は事務局からお送りします。どうぞご連絡をお待ちしています。

 

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